ホーム  →  虹企画シュラ公演情報

虹企画シュラ公演情報

『牡丹燈幻想』

   虹企画/ぐるうぷ・しゆら
公演終了
 
牡丹燈幻想
中国伝奇集 剪燈新話「牡丹燈記」より
   作・演出 三條三輪

 

 三條三輪公演パンフレットより

  牡丹燈幻想

      

    月湖のほとり

   愛と業との炎を乗せて

   燈ろうの歌が

      流れます──

    祭りの夜、愛を誓った人は

  幽鬼だった

      しかし、

  本当の妖怪は俺の心の中に──

 

 つゆ空の下、お忙しい中をお出かけ下さいましてありがとうございます。

 この芝居は十数年前の初演で、思いの他の御好評をいただいたもので、最近、「久しぶりにあれを、」という大方のお客様のおすすめで、再演ということになりました。

 勿論これはあの円朝師の名作「牡丹灯籠」ではありませんが、そのルーツと言えるでしょう。もともと日本のお話には、水滸伝を模したといわれる馬琴の「里見八犬伝」から雨月物語の蛇性の淫、はては落語の「まんじゅうコワい」に至るまで。中国ネタが大変多いそうですが、私共も又、円朝師がヒントとした原典、古中国の妖異伝奇集「剪燈新話」の「牡丹燈記」にかえって、古中国を夢見たいと願って描きました。

 妖異といってもいわゆる怪談ではなく、殆どがラブロマンスで、幽鬼(亡霊)と狐の化けたヒロインが交互に登場します。恨めしやの恐い幽霊ではなく、どれもピチピチした若い美女として現れ、男を愛し、身も心も捧げ尽くし、邪魔になったらソッと消え去るという何とも男社会の理想の女として描かれています。 しかし作者達は、「男女七才席を同じうせず」の儒教的戒律にしばられた中、人間でなければいいだろうとばかり、幽鬼や狐の姿を借りて自由恋愛をうたい上げたのでしょう。(それでも結局これは反良俗として禁書にされ全四十巻が消失、後に日本から逆輸入して四巻が残ったと云います。)

 それにしても宋の時代と思われる世相、受験地獄の学生、オ金持ちはやりたい放題、庶民は喰うや食わず、でもお上のエライさん達はどこ吹く風、重税の取り立てと権力争いに夢中、──どこかの国によく似た状況の中で、純粋な愛を貫くことは難しいものかもしれない。でも人間にはそれを求める心がある筈だ、と信じたいと思いながら筆を進めました。

 はじめから、特にミュージカル風にする気は全く無かったのですが、おおらかな大陸の人々に思いを馳せ、恋人達の愛の軌跡を作るうちにたのしく筆が滑り、クライマックスのせりふがいつの間にか歌の言葉になっていた、というのが真相です。幸い皆歌が好きと言ってくれたのでホッとしたことでした。

 とにあれ、どうぞ一夕をご一緒に、古中国に遊んでいただけますよう願って居ります。




  【きのうみた夢、何の夢?】 跡見 梵
     

公演終わった。夢のような四日間であった。

何度もやった作品であるが、今回格別の思いがあった。この作品にはかなり無理な広さの会場で、制約が多くありいろいろ工夫が必要であった。

灯籠祭りの夜、月湖のほとり(中国浙江省。上海の南、海に近い寧波に今も実在する湖。)

科挙(古代中国の官僚採用試験。日本の司法試験的な難関)の試験を受け続けている儒生「科挙(古代中国の官僚採用試験。日本の司法試験的な難関)の受験生の呼び名。」は幽鬼(幽霊の中国名。たいてい若い女の姿で現れる。)と恋に落ちる。
幽玄の世界が映し出される。庶民の現実も生き生き、のびのびと演じられた。

照明の効果は絶大であった。ナチュラルなシーン、幻想のシーン、ロマン、セクシー、コミカル、夢色々(恐ろしい夢等)とにかく現実と非現実が交錯、ロマンチックなものと喜劇的なものが交錯する──うまく照らしてくれた。勿論出演者、歌って踊って飛び跳ねて、皆に頑張ってもらった。

笑いと拍手と、そして涙と

お客様に励ましていただきました。

ありがとうございました。


    キャスト
 

喬生(科挙の試験を受けつづけている儒生)・・・跡見 梵

麗卿(奉化州高官の娘)・・・・・水沢 綾

金蓮(その召使・乳母)・・・・・三條 三輪

チャア・シュウ(お人好しの漁師)・・中島 久行

ジャジャメ(チャアのしっかり者の女房)・藍 朱魅

麻母道女(道士・村の祈祷師)・・森奈 美守

小豆(麻母の弟子の童子)・・・・楠木 英瑠
 

王・旦(網元の息子) ・・・・・桑島 義明

符溶海(浙江省知事) ・・・・・森奈 美守

ライチイ(知事の姪) ・・・・・Kumi


    スタッフ

作・演出・・・・・・・・・三條 三輪

照明・・・・・・・・・・・黒柳 安弘

装置・大道具・音響・・・・菰岡 喜一郎

衣裳プラン・・・・・・・・サヨコ・中山

小道具・・・・・・・・・・るいざ・もりな

作曲・・・・・・・・・・・そある

演出補佐・・・・・・・・・跡見 梵

舞台監督・・・・・・・・・桑島 義明

音響・・・・・・・・・・・林 龍八

宣伝美術・・・・・・・・・小林 惠

制作・・・・・・・・・・・跡見 梵


三條三輪 百一歳、乳母役がんばりました。

若くして命を落とし、幽鬼の世界に行った娘を追い、常に傍に寄り添い見守る乳母金連、心温まる究極の愛を見た。

私跡見梵、多くのお客様から二枚目二枚目と(心の中は有頂天)実は薄くなった髪の毛を特製のかつらで覆い、厚塗り特殊メークで化けました。セリフあやしく、恋人麗卿さん助けてくれました。出演者の皆さん、スタッフの皆さん、そして

会場あふれんばかりのお客様有難うございました。